ワキガ対策【一般・市販品】

ワキガ対策 塩化アルミニウム

塩化アルミニウムでワキガ対策

ワキガ対策 塩化アルミニウム
ワキガ対策の基本となる4つのうち、制汗収斂効果のある成分の一つが塩化アルミニウムです。
塩化アルミニウムは現在利用可能な制汗剤の中で、最も汗を抑える効果が高く、これに勝る制汗剤は存在しません。
そのため、ワキガ対策よりもむしろ多汗症の治療薬として認知、処方されることが多くなっています。

制汗効果は高い一方、塩化アルミニウムには副作用があり、使い方を誤ると皮膚がかぶれたり、炎症を起こすこともあります。

ここでは塩化アルミニウムについて、なぜ塩化アルミニウムがワキガに効果があるのかと、 塩化アルミニウムの利用方法、入手方法、副作用などについて紹介しています。

塩化アルミニウムとは

塩化アルミニウムは長く多汗症の治療薬として使われてきました。 その歴史は古く、1916年には既にスコールズの実験として、 20%塩化アルミニウムを65人に処方した結果、 64人に優れた制汗作用が見られたことが最初とされています。

この汗を抑える成分は、塩化アルミニウムの他に、ジルコニウム、バナジウム、インジウムなどがありますが、 塩化アルミニウムは毒性がなく、安価に作れるため、他の制汗剤よりも好んで使われることが多くなっているようです。

塩化アルミニウムがワキガに効く理由

塩化アルミニウムがワキガ対策に有効な理由は、その汗を抑える働きにあります。
多汗症などの汗対策に医療用としても用いられるほど、汗を抑える効果は絶大です。

これは塩化アルミニウムが汗腺の開口部を塞ぐことによって汗が出るのを防ぐためと考えられています。
それは塩化アルミニウムの結晶そのものが汗腺を塞ぐという説や、 汗の成分と何らかの反応をして汗腺を塞ぐという説、 また、皮膚そのものが反応して汗腺を塞ぐという説もありますが、 はっきりしたことは分かっていないようです。

ただし、2006年のイギリスの医学誌で報告された調査によると、 塩化アルミニウムを長期に利用した脇多汗症の患者15名を調査したところ、 アポクリン腺に変化はなかったものの、エクリン腺は形態的な変化がみられたことが発見され、 具体的には分泌細胞の萎縮、汗を分泌する内部コイルの変形などであった、とされています。

この結果から、ワキガの原因であるアポクリン腺や原因菌に働くのではなく、 エクリン腺の汗を抑えることで、ワキガの臭いが広がるのを防ぐのに、 塩化アルミニウムは効果があると言えそうです。

ワキガ対策用 塩化アルミニウムの購入方法

塩化アルミニウムは重曹やミョウバンのように、オリジナルのワキガ対策グッズを手軽に作ることはできません。
理由は塩化アルミニウムそのものを購入し、自分で濃度を調整することが難しいからです。
また、塩化アルミニウムは副作用もあることから、水溶液以外での使用に適していません。

入手方法は通常20%濃度の塩化アルミニウム水溶液を、 医師から処方箋を受け、購入するのが一般的です。
医者としては、皮膚科あるいは多汗症を扱う精神科や総合病院が良いでしょう。

ただし、まだまだ高価ではありますが、 現在は医薬品のネット解禁などにより、 3%~20%塩化アルミニウム水溶液を手軽に購入できるようです。

塩化アルミニウムの使い方

医師の処方箋を受けている場合、その用法で使うようにします。
医師の処方箋を受けずに購入した場合、使い方は特に注意しなければなりません。

塩化アルミニウムを使ってはいけない人

塩化アルミニウムはパッチテストが必要なアレルギー物質です。
そのため、妊娠または授乳中の人、他の市販薬を服用している人、および他のアレルギーを持っている人は必ず医師または薬剤師に報告し、処方してもらう必要があります。
ネットで安易に購入しても、上記のような人は使用を控えなければなりません。
また、利用前のパッチテストは必須です。

塩化アルミニウムは副作用あり

塩化アルミニウムはかゆみ、かぶれ、炎症、刺すような痛みを伴うことがあります。
上記で紹介した実験においても、約70%程度の人が短時間ではあるものの軽いかゆみを感じ、 9%程度の人がかなりのかゆみを感じたと報告されています。

アレルギーでない場合でも、皮膚が弱いとかぶれてしまうため、 場合によっては使用の中止もやむを得ません。

最初は1日1回、その後様子を見て1週間に2~3回利用する

塩化アルミニウムは直接汗腺に働きかけるため、 塗っていない状態でも効果を発揮します。
そのため、毎日塗る必要はなく、 かつ、かぶれやかゆみを伴う物質であるため、 なるべく利用頻度を少なくして使うのが良いようです。

乾かした脇の下に、皮膚を覆う程度の少量を塗ります。
心配な場合は、最初は半分程度(10%濃度)に薄めて使ったほうが安全かもしれません。
寝る前に塗り、翌朝(6~8時間程度経過後)に洗い流します。
2~3日程度この方法で様子を見て効果があれば、 その後は利用頻度を少なくし、1週間に2~3回にします。

使用中は他のワキガ対策はしない

塩化アルミニウム利用時は他の制汗剤やワキガ対策はしないほうが良いとされています。
少なくとも使用中(洗い流さない状態)はそれだけに専念したほうが良いようです。


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