ワキガと運動
運動で汗をかくと、当然運動してないときよりもよりワキガ臭が臭いますが、 普段から運動をして体質そのものを改善することで、 普段の生活や運動時のワキガの臭いを軽減することができます。ここでは、運動とワキガの関係について、 なぜ運動するとワキガ臭が臭うのか、 運動がなぜワキガに良いのか、 運動以外に普段から汗をかく方法などについて紹介しています。
なぜ運動して汗をかくと、ワキガ臭がひどくなるのか
運動をすると汗をかきます。 この運動時にかく汗はワキガの原因であるアポクリン腺の汗ではなく、 体温調整のためのエクリン腺の汗がほとんどです。運動によってエクリン腺の汗が多く出ようと、エクリン腺の汗は本来臭うはずがないため、 ワキガ臭に変化は無いはずです。 しかし、臭いがきつくなるのは以下が原因と考えられています。
エクリン腺の汗でワキガの原因菌が繁殖しやすくなる
ワキガの原因菌であるコリネバクテリウムなども、他の細菌同様、乾燥に非常に弱い細菌です。言い換えると、繁殖の条件は水分と栄養です。
運動によってアポクリン腺からの分泌量は変わらなくとも、エクリン腺から出る水分により、 原因となる細菌の繁殖が促されます。その結果、ワキガ臭が強くなってしまいます。
エクリン腺の汗により、臭いがより遠くへ届く
エクリン腺から発する汗はそのほとんどが水分で、かつ、無臭です。しかし、この水分は臭いをより遠くへ飛ばす、という働きがあります。
臭いを発する物質は、臭いの種類に関わらず水に対して溶けやすいという性質があります。
ワキガの臭いも同様で、水に溶け、汗が乾燥し蒸発することで、臭いがより遠くへ運ばれます。
その結果、脇に顔を近づけないと臭わなかった程度の臭いが、運動によって汗をかくと、遠くへ広がってしまいます。
服や脇毛に付着し、臭う範囲が広がる
アポクリン腺からの分泌物である脂質やタンパク質、および、ワキガの原因菌は通常毛穴の周りに存在します。 しかし、運動によって衣服や脇毛とより多く接触すると、それらが脇毛や服にも付着します。その結果、本来アポクリン腺の毛穴付近のみで臭うワキガ臭は、 運動によって分泌物、原因菌ともに範囲が広がってしまい、より強く臭うようになります。
エクリン腺の汗と混じって複雑な臭いに
体調、食事などによってはエクリン腺の汗が臭うことがあります。このエクリン腺の汗とワキガ臭が混ざり複雑な臭いとなることで、ワキガ臭がきつくなってしまいます。
汗をこまめに拭きとることでワキガ臭を抑えることができる
アポクリン腺の原因菌にはいくつかの種類が存在しますが、 ワキガの原因菌によらず、一般的な細菌は時間とともに個体数の変化が見られます。その数は1時間後には約2倍に、5時間後には約16倍にも及びます。
制汗シートや脇毛の有無などにもよりますが、 汗をしっかり拭き取ることで、これら細菌を減菌、殺菌し臭いを抑えることができます。
運動をすることで体質を変え、ワキガ臭を抑える
ここまで見てくると、運動をしないほうがワキガ臭には良いのではないか、 と考えてしまいますがが、 運動をすることで普段のワキガ臭を軽減するという効果があります。では、なぜ運動すると普段のワキガ臭が軽減されるのでしょうか。
原因菌の繁殖しにくい酸性環境を作る
ワキガの原因菌であるコリネバクテリウムなどはアルカリ性の環境を好みます。しかし、普段から運動によって汗をかくようになると、 この脇の下の環境が、アルカリ性から酸性に変わります。
普段から発汗することで重炭酸イオンが少ない酸性の汗をかき、 原因菌が繁殖しにくい環境を作ります。
運動以外でも普段から汗をかくには
普段から運動することで、体質を変え、ワキガ臭を抑えることができると分かっていても、運動は苦手、という方も大勢います。運動が苦手な場合で、普段から汗をかくようにするには、サウナ、半身浴などが効果的です。
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