脱毛でワキガの臭いが軽減する？
全く相反するこの2つの現象はなぜ起こるのでしょうか。
ワキガと脱毛の関係について、紹介しています。
脱毛にワキガを完治する能力はない
脱毛そのものにワキガを完治する能力はありません。ワキガの原因で紹介した通り、ワキガはアポクリン腺からの分泌物を皮膚の常駐菌が分解することによって臭いを発します。
また、アポクリン腺は脇毛一本につき、1つ付随するものの、 脇毛を抜いてもアポクリン腺は残ってしまうため、 脱毛ではアポクリン腺を取り除くことはできないため、脱毛でワキガが完治することはありません。
なぜ脇毛を脱毛すると、ワキガ臭が減少するのか
しかし、ワキガで悩む人の多くは、実際に脇毛を剃ったり、脱毛したことによって、 ワキガ臭が減少したという報告も多くあります。ワキガ臭を発する常駐菌は脇毛付近に集まる
脇の下でも、繁殖しやすく餌の豊富な脇毛と毛穴が附着する部分に多く存在し、その他の場所には それほど多く存在しません。
そのため、脇毛を減らすということは、この常駐菌のすみかを奪うことを示します。 その結果、ワキガ臭を発するこの常駐菌が減るため、ワキガの臭いが軽くなります。 ただし、脇毛をそっても脇毛は毛穴付近に残ってしまうため、脱毛と比較するとワキガの常駐菌の減少に大きな効果は期待できません。
ワキガ対策グッズがよく効く
この汗が出たらこまめに拭きとる行為は、脇毛があるのと無いのでは、効果が異なります。
最も拭き取る必要がある場所はワキガの原因菌とアポクリン腺の分泌物がたまる毛穴の表面ですが、 脇毛がある場合、この毛穴の表面を綺麗に拭き取れなくなります。
また、制汗剤を塗る場合でも、脇毛が邪魔をし、 制汗剤の種類によっては有効成分が必要な箇所に届かないことがあります。
脇毛は臭いを保ちやすい
ワキガの臭いは他の場所に附着し、その臭いを持続させます。
その代表が脇毛と服です。
せっかくワキガ対策をしても、脇毛にアポクリン腺の分泌物や常駐菌が分散したり、附着したままになり、 臭いが取れなくなります。
シャンプーの臭いが頭皮と比較すると髪の毛がに残りやすいのと同じ理由です。
脇毛で脇の下が高温多湿になる
脇毛により温度が上昇し、さらなる汗が出て、ワキガの臭いを運びます。
また、高温多湿の脇の下は細菌が繁殖しやすく、ワキガの原因菌が増え、より臭いを発するようになります。
脇毛を脱毛すると、なぜ突然ワキガ臭が発生・増加するのか
上記を見る限り、脱毛はワキガにとっては非常に有効な方法と思われるかもしれませんが、 脱毛によって、それまでワキガとは無縁だった人がワキガになったり、ワキガの臭いが更にきつくなることがあります。この原因についてはまだはっきりとしたことは分かっていないようですが、いくつかの推測や仮説が存在します。
毛穴にたまった汚れ、細菌がワキガ以外の臭いを発する
脱毛によって残った毛穴に皮脂や垢が溜り、その皮脂や垢が酸化、あるいはそれらを常駐菌が食べるため臭う、 とする説です。毛によって大部分が塞がれていた毛穴が、脱毛により大きな穴へと変化し、 そこに皮脂、垢、また、人によっては石鹸垢などがたまってしまうようです。
皮脂や垢が創りだす臭いの代表は足の裏などの酸っぱい臭い、刺激臭ですが、 石鹸カスや他の臭いと混ざるとワキガと間違う臭いになることも否定できません。
原因は毛穴の汚れのため、毛穴の汚れを綺麗にする、石鹸を殺菌効果のある石鹸に変える、 洗浄後は十分に洗い流すなどで防ぐことができます。
脱毛によってアポクリン腺が活性化する
脱毛の中でもレーザー脱毛を受けた人だけに見られるようです。それまで、気にならなかった脇の下の汗が、脱毛後に大量に出るようになったり、 気にならなかった臭いが突然出始めるなど、レーザー脱毛後、突然ワキガになった、 あるいは、ワキガの臭いがひどくなった、という相談がネット上に散見されます。
この原因は現在のところ分かっていないようですが、 レーザー脱毛のレーザーにより、それまで不活性だったアポクリン腺が活性化したのでは、 と推測されています。
アポクリン腺が活性化したため、症状を改善する方法はなく、 ワキガ対策が必要になります。
特にこの現象は脱毛の中でもレーザー脱毛にのみ発症する症状のようなので、 脱毛方法として、レーザー脱毛は避けたほうがよいかもしれません。
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