ワキガから発展する病気
ワキガ以上に怖いのが、ワキガが誘発する他の疾患です。ワキガに悩むあまり、ワキガ以上にひどい疾患に掛かってしまうことも少なくありません。 特にワキガが引き起こす疾患は、精神的なものがほとんどで、その人の性格だけでなく、人生まで大きく変えてしまいます。
ここではワキガがもたらす疾患として体臭恐怖症、嗅覚参照症候群、自己臭恐怖症、について紹介しています。
ワキガが引き起こす疾患
- 体臭恐怖症
- 嗅覚参照症候群
- 自己臭恐怖症(自臭症)
ただし、これら疾患はワキガ臭だけによってもたらされる疾患ではなく、口臭や他の体臭によっても引き起こされます。
以下、これら3つの疾患についてそれぞれ紹介しています。
日本では特に自己臭恐怖症が最も患者数が多いようです。
体臭恐怖症とは
体臭恐怖症は現代病の一つです。かつては自己顕示やフェロモンとして活躍していた体臭は、 現代社会ではデオドラント製品や消臭剤の発達により、 体臭は本来の臭い以上に、無臭あるいは良い香りであることが良いとされています。
その結果、それら理想の体臭と現実の体臭とのギャップに悩み、体臭恐怖症になります。
体臭恐怖症の人と一般の人との大きな違いは、体臭予防や体臭対策へのその頻度や回数の違いです。
一般人でもシャワーやお風呂、歯磨きと言った体臭対策をするのですが、 体臭恐怖症の人々は毎日3回以上、シャワーやお風呂に入ったり、 衛生用品を常につけ続けようとします。
また、これらの行動は収まることを知らず、時間の経過とともにどんどんひどくなっていき、 結果として日常生活に支障をきたすようになります。
嗅覚参照症候群とは
嗅覚参照症候群は悪臭を少しでも発することを常に恐れている心の病です。ワキガ臭を含め、口臭などのほんの少しの体臭も許すことができません。
体臭恐怖症と似ていますが、体臭恐怖症が強迫観念が希薄であるのに対して、 嗅覚参照症候群は常に強迫観念にとらわれています。
その結果、一日に何度も他人に臭いを確認し、欲しい回答を得られないと安心することができなかったり、 体臭恐怖症と同様の過度の衛生行動を何度もとるようになったり、 体臭をごまかすために、香水やアロマを常に使用するようになります。
西洋と比較すると日本では少なく、日本ではむしろ嗅覚参照症候群よりも自己臭恐怖症のほうが多くみられます。
嗅覚参照症候群は自分の理想と現実のギャップから来る強迫観念の一種です。
西洋文化は、主に個々のニーズと懸念している一方で、日本の文化はグループのニーズを対象としてるため、 このような違いが生まれると言われています。
自己臭恐怖症とは
自己臭恐怖症(または自臭症)とは、自分の臭いの強弱に関わらず、 自分が周りから臭いと思われているという思い込みから生じる対人恐怖症の疾患です。体臭恐怖症や嗅覚参照症候群が自己の要求、理想に重きを置いているのに対して、 自己臭恐怖症はグループでのニーズや他人に迷惑を掛けたくないという思いに重きを置いています。
原因
自己臭恐怖症も他の疾患と同様、几帳面、潔癖症の人がかかりやすくなっています。また、他人に迷惑を掛けたくない、グループに帰属したいという思いから、 西洋ではあまり見られず、東洋でも特に日本人に多い疾患となっています。
症状
他人の目や動作が常に気になるようになるため、 病気の発症前には取るに足りない行動も、だんだんと嫌がるようになり、 症状が重い人は、 集団の中や人混み、密閉された空間を特に嫌がるようになり、 他の人と接触することを避け、社会生活から逃避行動をとるようになります。特徴的なのは、人が密集する場所、エレベーター、教室、バス・飛行機・電車等の車内、あるいは人との会話など、 臭いをかぎとられる状況に過大な恐怖を抱くことです。
ワキガがもたらす疾患に対する治療
原因が他にある場合は別ですが、 嗅覚参照症候群、自己臭恐怖症(自臭症)、体臭恐怖症ともにその原因がワキガである場合、 原因であるワキガを取り除くことで自然と完治することが多いようです。重度の人の場合、ワキガそのものが完治しても思い込みが激しいため、 原因そのものを取り除いても、被害妄想や強迫観念が強すぎて別途治療が必要な場合もあります。
治療は精神科医が一般的です。
治療方法は様々ですが、不安の除去や価値観の変換、許容が必要なため、 カウンセリング等を通じて、ゆっくりと自分自身を克服していくことが必要です。
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